2021年6月21日月曜日

 犀川が復調してきました。

午後4時に到着すると、まだ日差しが強く、暑さでクラクラするほどです。

イブニング予定のプールを下見しましたが、夏至の4時というのは、ほぼ日中なので、水面は太陽が照り返し、水生昆虫の羽化もなく、当然ライズも無し。

しかしこの暑い中、ひたすら河原で待つのも嫌気が差すので、とりあえず様子を見るために、大型ドライフライで釣りを開始しました。

すると数投目に着水したフライに、勢いよく飛びついてきた魚がいました。

斑点の大きなブラウンです。サイズを測ろうとしたら逃げてしまいましたが、47センチ前後かと。

ドライフライというのは、あらためて不思議な魔力があると思いました。魚たちは、水生昆虫の90%はニンフやイマージャー状態で食べ、水面の羽化した成虫を食べるのは10%程度と専門書で解説されたりします。
ところが実際には、日中の大きな川の深いプールで、虫たちが羽化してない状況でも、水面にドライフライを流すと、どこからともなく魚が突進して来る。

マッチ ザ ハッチの理論、その時々の釣り場で、魚の餌となっている食物の状態を模倣することだけが正解、というのは、あくまで人間側の脳内理論に偏向しすぎかもしれません。本物の虫や小魚の姿や動きに似せることばかりに気を取られると、フライパターンも釣り方も窮屈なスタイルになってしまいそうです。


夕日が山に隠れると、景色も雰囲気もかなり良くなってきました。やがて、ヒゲナガも舞い、ライズも始まりました。
すると、フライが大きな輪に吸い込まれました。
 
さきほどと同サイズのブラウンです。
フライも、さきほどの魚と同じ8番ソファピローでした。

これはフライフィッシングの永遠の疑問なのでしょうが、同じフライパターンを使っていて、暗くなってから釣れたブラウンは、あきらかに本物のヒゲナガと間違えて食いついたのですが、明るい時間のブラウンは、いったい何に見えて食いついたのか? そのきっかけとなる動機は? どのような魅力があったからなのか?

それがわからなくて、あれこれと空想を巡らせるのが、この釣りの魅力かもしれません。




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