2022年9月19日月曜日

 熊の気配

ここのところ、秋だというのに、暑い日が続き、夕方まで直射日光は強く、渓流に入っても、フライへの魚の反応が無く、それでいてイブニングはあっと言う間に、ライズも無いまま日没になり、ボウズの日々でした。

ひょっとしたら、この川には、もう魚がいないのでは?と思えるほど、流芯に大きなドライを投げ、渕尻のサイドの岩の脇に小型の羽蟻パターンを流し、落ち込みにウエットフライを沈め、流れの緩いプールにコカゲロウのパターンを浮かべ、ありとあらゆる過去の必殺ワザ?を駆使しましたが、敗退。

そして、今日も同じ場所に夕方から入渓。これでまたダメだったら、この川とは、おサラバして、来期は他の川の年券を買うぞ、とそんな気分でした。

渇水気味の川を、小型のドライを流すも、やはり反応なし。ウエットを沈めて、自然に流したり、意図的に誘ったりしても、反応なし。

ああ、もう今日もダメか、と移動していくと、なんと新鮮な熊の足跡が。

あたりを見回すと薄暗くなり始めているし、このまま帰ろう、と思いました。ここで遭遇して、襲われたら、助からない。数年前、同じ水系で、熊に襲われ、釣り人が大ケガをしたニュースがありました。
ただ、川には、良いポイントが連続している。せっかく買った年券も、あと10日ほどで、禁漁になってしまう。
そんなセコさが勝ってしまい、おそるおそる釣りを続けました。相変わらず反応が無かったのですが、12番のてんから毛鉤もどきのソフトハックルを流して、ピックアップすると、竿に手応えが。
ひさしぶりのイワナです。

25センチほどですが、じゅうぶん満足です。夕方6時で、もう撮影には、ライトが必要です。
それからの暗い帰り道は、どこかに熊が居そうで、かなり怖かったです。釣りは安全第一です。


2022年6月20日月曜日

 ハーディ フェアチャイルド

午後から、渓流に行きました。北陸で大きな地震があったのも、運転中で気が付かず、そのまま釣りをしていました。

例年はこの時期は平水なのですが、今年はダムの放水量が減らず、やや増水。

狙えるポイントは減ってしまいますが、逆に言えばポイントを絞って釣り上がっていけるので、テンポはいいです。


10番のエルクヘアカディスを流すと、瀬の中で小さな反応がありました。合わせてみると、流れに乗って、よく引きます。
水面が反射して見えづらいですが、30センチのイワナです。
竿は最近中古ショップで買ったハーディのフェアチャイルド。5番8フィート、全体がとてもしなやかで、ラインやリーダーのスラックコントロールがやりやすいすばらしい設計です。ロングキャストを目的とした竿とは正反対のタイプで、開けた渓相で、長い距離を自然にフライを流すのに向いています。
買おうか、どうしようか、ずいぶん迷いましたが、1匹釣れると、「買ってよかった!」



2022年5月16日月曜日

2022 犀川 ヒゲナガ

5月15日 夕方、犀川に行ってきました。

増水は覚悟でしたが、到着してみると、河原に水位が減り始めた跡があり、濁りもオリーブ色程度。

瀬で大きなドライを流すと、元気よく飛び出した魚がいました。

25センチほどのブラウンでした。
夕方で、画像が暗くて、すみません。

また楽しい季節の始まりです。


2022年4月21日木曜日

 犀川 ライズの釣り

4月10日、犀川に行きました。流れを挟む山々は、桜が咲いていました。

この日は夏のように暑く、川は渇水中だったので、水温が一気に上がったようで、水生昆虫の羽化も活発だったようです。中型のカディスやガガンボが水面を舞っていました。

午後、暑さで喉は渇くし、直射日光でクラクラするし、それでも瀬でドライフライを流すと、25センチと30センチのブラウンが釣れました。今年になって、初めての釣果です。真冬も通っていましたが、ほとんど反応がなく、たまに釣れても足元で逃げられたりしていました。

きょうはじゅうぶん満足、と帰ろうと思いましたが、未練がましく、川の様子を見ていました。

すると、薄暗くなりはじめて間もなく、大きなライズリングが広がりました。あわてて、ドライフライをキャストしましたが、反応がありません。大小さまざまな虫がハッチしていたので、何に合わせたらいいのか、いちいちフライを交換していたら、時間切れになりそう。

こんなときは、ソフトハックルです。水面でも、水面直下でも、キャストする度に、釣り人の意思とは関係なく、浮いたり沈んだり、無作為に流れます。

最初のアタリは、下流に流し込んで、水中で止まったときに、竿を締め込みました。



55センチのブラウンです。岸近くに寄って姿が見えると、大きな魚でした。

竿は、ハーディの ファントム ホロコナ 6番 8フィート6インチで、3ピースモデルです。ファントムは、2ピースと3ピースでは随分と印象が違い、2ピースはパワフルでロングキャスト向き、3ピースは穂先が細く、マイルドで中距離向きな感じです。
また、ややこしいのですが、ファントム ホロコナは中空の竿ですが、ファントム パラコナという名前の、中空でない仕様もあります。それでは、ファントム パラコナと従来のパラコナでは、設計意図などどのような違いがあるのか、いつか試してみたいです。

その後、45センチも釣れました。これもソフトハックルでした。水面に流れているときに、ドライフライと同じように、反転して咥えました。
ソフトハックルと言っても、有り合わせの材料で、簡単に巻いたものです。ハックルも、ドライフライで使わない根元あたりの余った部分です。特定のなにかの虫のイミテーションでは無いです。
何事にも意味づけして、分類したい釣り人は、イマージャーとかピューパとかフリンフなどと呼びますが、よくあるテンカラ毛鉤と同類で、漠然とした毛鉤です。
いろいろな種類の毛鉤があり、さまざまな操作方法で釣られているので、唯一の絶対的な、「この毛鉤をこうすれば釣れる」という法則は、あるようで無く、なかなか辿りつくことは出来ないようです。音符は全音階で7音なのに、メロディはほぼ無限に新しく誕生するし、将棋も8種の駒なのに必勝法は無い。

必勝パターンと思っていた毛鉤が、まったく反応しなかったり、フライボックスの片隅で2軍落ちしていた毛鉤が、大当たりすることもある。
なので、釣り人に出来るのは、水辺に立ち、あれこれ悩みながら、魚に向かってキャスト! そして再び、悩む。。。