熊の気配
ここのところ、秋だというのに、暑い日が続き、夕方まで直射日光は強く、渓流に入っても、フライへの魚の反応が無く、それでいてイブニングはあっと言う間に、ライズも無いまま日没になり、ボウズの日々でした。
ひょっとしたら、この川には、もう魚がいないのでは?と思えるほど、流芯に大きなドライを投げ、渕尻のサイドの岩の脇に小型の羽蟻パターンを流し、落ち込みにウエットフライを沈め、流れの緩いプールにコカゲロウのパターンを浮かべ、ありとあらゆる過去の必殺ワザ?を駆使しましたが、敗退。
そして、今日も同じ場所に夕方から入渓。これでまたダメだったら、この川とは、おサラバして、来期は他の川の年券を買うぞ、とそんな気分でした。
渇水気味の川を、小型のドライを流すも、やはり反応なし。ウエットを沈めて、自然に流したり、意図的に誘ったりしても、反応なし。
ああ、もう今日もダメか、と移動していくと、なんと新鮮な熊の足跡が。
あたりを見回すと薄暗くなり始めているし、このまま帰ろう、と思いました。ここで遭遇して、襲われたら、助からない。数年前、同じ水系で、熊に襲われ、釣り人が大ケガをしたニュースがありました。ただ、川には、良いポイントが連続している。せっかく買った年券も、あと10日ほどで、禁漁になってしまう。
そんなセコさが勝ってしまい、おそるおそる釣りを続けました。相変わらず反応が無かったのですが、12番のてんから毛鉤もどきのソフトハックルを流して、ピックアップすると、竿に手応えが。
ひさしぶりのイワナです。
25センチほどですが、じゅうぶん満足です。夕方6時で、もう撮影には、ライトが必要です。
それからの暗い帰り道は、どこかに熊が居そうで、かなり怖かったです。釣りは安全第一です。