犀川 ライズの釣り
4月10日、犀川に行きました。流れを挟む山々は、桜が咲いていました。
この日は夏のように暑く、川は渇水中だったので、水温が一気に上がったようで、水生昆虫の羽化も活発だったようです。中型のカディスやガガンボが水面を舞っていました。
午後、暑さで喉は渇くし、直射日光でクラクラするし、それでも瀬でドライフライを流すと、25センチと30センチのブラウンが釣れました。今年になって、初めての釣果です。真冬も通っていましたが、ほとんど反応がなく、たまに釣れても足元で逃げられたりしていました。
きょうはじゅうぶん満足、と帰ろうと思いましたが、未練がましく、川の様子を見ていました。
すると、薄暗くなりはじめて間もなく、大きなライズリングが広がりました。あわてて、ドライフライをキャストしましたが、反応がありません。大小さまざまな虫がハッチしていたので、何に合わせたらいいのか、いちいちフライを交換していたら、時間切れになりそう。
こんなときは、ソフトハックルです。水面でも、水面直下でも、キャストする度に、釣り人の意思とは関係なく、浮いたり沈んだり、無作為に流れます。
最初のアタリは、下流に流し込んで、水中で止まったときに、竿を締め込みました。
55センチのブラウンです。岸近くに寄って姿が見えると、大きな魚でした。
竿は、ハーディの ファントム ホロコナ 6番 8フィート6インチで、3ピースモデルです。ファントムは、2ピースと3ピースでは随分と印象が違い、2ピースはパワフルでロングキャスト向き、3ピースは穂先が細く、マイルドで中距離向きな感じです。
また、ややこしいのですが、ファントム ホロコナは中空の竿ですが、ファントム パラコナという名前の、中空でない仕様もあります。それでは、ファントム パラコナと従来のパラコナでは、設計意図などどのような違いがあるのか、いつか試してみたいです。
その後、45センチも釣れました。これもソフトハックルでした。水面に流れているときに、ドライフライと同じように、反転して咥えました。
ソフトハックルと言っても、有り合わせの材料で、簡単に巻いたものです。ハックルも、ドライフライで使わない根元あたりの余った部分です。特定のなにかの虫のイミテーションでは無いです。
何事にも意味づけして、分類したい釣り人は、イマージャーとかピューパとかフリンフなどと呼びますが、よくあるテンカラ毛鉤と同類で、漠然とした毛鉤です。
いろいろな種類の毛鉤があり、さまざまな操作方法で釣られているので、唯一の絶対的な、「この毛鉤をこうすれば釣れる」という法則は、あるようで無く、なかなか辿りつくことは出来ないようです。音符は全音階で7音なのに、メロディはほぼ無限に新しく誕生するし、将棋も8種の駒なのに必勝法は無い。
必勝パターンと思っていた毛鉤が、まったく反応しなかったり、フライボックスの片隅で2軍落ちしていた毛鉤が、大当たりすることもある。
なので、釣り人に出来るのは、水辺に立ち、あれこれ悩みながら、魚に向かってキャスト! そして再び、悩む。。。